2024年のエデルマン・トラストバロメーターは、社会の中心にある新たなパラドックスを明示化しました。急速なイノベーションは、新たな繁栄の時代を約束する一方で、人々の企業や政府に対する信頼を悪化させ、社会のさらなる不安定化と政治的二極化につながるリスクを孕んでいます。
世界人口の半数が新しいリーダーに投票できる年において、イノベーションの受容は社会の発展に不可欠です。人々は、イノベーションを受容するのに科学者が必要であると認める一方で、政治が科学にあまりにも大きな影響を与えていることを懸念する声も大きくなっています。こういった認識は、変化を乗り越えるためにより豊かな未来へと導く責任のある政府・企業・NGO・メディアといった各機関への信頼を低下させています。
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誤って管理されたイノベーションは、社会を発展させるのと同じくらい反発を招く可能性が高いです。AI、ワクチン、グリーンエネルギーといった革新的なイノベーションほど、科学的説明や影響管理が不可欠です。
政府とのパートナーシップを強化することで、企業はイノベーションを社会に実装する組織として最も信頼されています。CEOは雇用を守り、新たな倫理的懸念に対しての意志をしっかり示していく必要があります。
科学者への信頼はいまだに高いものの、世の中からの懐疑的な目も厳しくなっています。専門家の提言に信頼を築くには、研究を説明し、対話に参加し、擁護者として「仲間の声」を活用していくべきです。
イノベーションが自分たちの生活にどのような影響を与えるかをコントロールできると感じれば、人々はそのイノベーションに抵抗するのではなく受容する可能性が高くなります。人々の懸念に耳を傾け、質問にオープンな姿勢で臨むことが重要です。
2024年のエデルマン・トラストバロメーター調査結果の発表と、専門家たちによるパネルディスカッションで、政府・企業・NGO・メディアに対する日本国民の「イノベーションへの信頼」について深く掘り下げます。
調査概要
2024年エデルマン・トラスト・バロメーターは、24回目の年次調査。エデルマン・トラスト・インスティテュートが、2023年11月3日から11月22日にかけて実施された30分間のオンラインインタビューで構成されています。 詳細情報 >
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